障害を持った人への援助。そこでは時として、その障害のみ着目した態度が生じてしま う。それは利用者を、〜できない、〜の困った行動をする、といった障害の側面において 捉える態度である、このような態度は、職員の利用者への理解として、〜できない人=子 どもみたい/しょうがない人、といった否定的な評価を生み、呼び方も自然とちゃん付け やあだ名になってしまう。そして、このような利用者理解は指導・訓練を中心とした処遇 観を生み出し、それに伴い、暴力、高圧的態度、過剰なしつけといった、今日では人権侵 害として問題になる行為を生み出す。言うまでもなく、このような利用者理解・処遇観は 誤ったものであり、ましてや人権侵害は絶対にしてはならない。しかし、ながい寮の現状 を見ると、HlO年に入り、人権についての研修(レポート)を4回行ったにもかかわら ず、まだ、ちゃん付けが日常的に見られ、人権侵害とされる行為(押入れに閉じ込める、 昼食を抜く)も行われてしまった。この現状を職員全体が深く反省し、今後適切な処遇が 行われるよう、ここに倫理綱領を定める。まず、以下に1.処遇の基本理念 2.処遇観 3.利用者と職員の関係について確認する。
処遇の基本は障害に対する態度ではなく、人に対する態度である。ここで言う人に対 する態度とは「人(その人の人生)は物とは違い、代替不可能なかけがえのなさ−こ れが人間の尊厳の意味である−を持つ。障害を持っている人に対しても、当然、この ような“人”として敬い接しよ」という事である。
しつけ、指導・訓練が、処遇の中心ではない。処遇の基本は
利用者が主体である。ながい寮において職員は利用者を下から支える存在である。そ の意味で、利用者と職員の関係は、利用者が上で職員が下の関係である。この事を踏まえ処遇にあたらなければならない。
先に記した処遇の基本理念、処遇観、利用者と職員の関係が実現するよう、ここでは、 1.処遇における基本的態度 2.してはいけない事 3.行動障害に対する基本的対応 について記す。
※上記の他、暴力、高圧的態度、からかい、子ども扱い、 発言、態度、行為はしない。過剰なしつけ、に相当する。
ここに記されている事が守られているか否か、それをチェックする体制が整っていなけ れば、この倫理綱領も絵に描いた餅に成りかねない。よってここでは、この倫理綱領が守 られているかどうかチェックする体制について記す。
人権侵害を防ぎ、利用者のQOLを高める為に、職員は相互に
実習担当者は、オリエンテーション時、実習生に対し、職員がこの倫理綱領を守る事 になっている旨を伝え、コピーを渡す。そして、副寮長は実習最終日ないしその前日 、職員がこの倫理綱領を守っていたか聞く。
施設長は月に2〜3回、この倫理綱領にある事が守られているか否か、数人の利用者 に話を聞く。 尚、このほか、第三者によるチェックとして、オンプズマン制度の導入を前向きに検討す る。